よくある質問
プーアル茶って何?
中国最南部にある雲南省の亜熱帯山岳に住む少数民族紀元前から作られ、メコン川流域の両側にある原始林に自生か栽培された喬木型大葉種の晒青毛茶(荒茶)を原料にして、加熱によって酸化を止め、コウジカビ菌で深く発酵をさせて作った一種の発酵食品のようなお茶です。六大種類の中国茶の中の黒茶に分類されています。
生茶、熟茶って何?
生茶は原料になっている晒青毛茶(荒茶≒緑茶のようなもの)はコウジカビ菌の働きを借りて、自然の状態で長い年月をかけて自然発酵を待つ、昔からの伝統的なプーアル茶です。
製茶された茶葉の色は熟成度により黄緑色から濃い茶色へ変わって行く果物のような華やかな香りがします。
さっぱりとした口当りで苦味とその後に来る甘みがあり、リフレッシュ感が口中に行き渡ります。
ワインのように寝かせて熟成していくために、年数を重ねるほど深みや旨みが増すので、ビンテージ扱いの貴重な茶葉も存在します。お茶の世界で類もない生きている特別なお茶と言われています。
熟茶は原料になっている晒青毛茶(荒茶、緑茶のようなもの)を積み上げて水分を与え、コウジカビ菌を付着させ高温多湿の場所で発酵を促す、人工的にいかに短時間で美味しいビンテージ風の茶ができるかという製法で仕上げたプーアル茶です。インスタントで作った現代的なプーアル茶と言われています。1973年に現在のプーアル茶のトップメーカー、勐海茶廠により初めて開発されました。ほとんどの中華レストランで出されているプーアル茶はこの熟茶に当ります。製茶された茶葉は暗褐色を示し、とろりとした口当たりでゆったりした優しい味わいが特徴です。
他の中国茶とどこが違いますか?
発酵食品・長期保存可能・古いほど美味しくなる!!
同じプーアル茶ですが、味など完全に違うの二つの顔を持ち、中国茶の中でただ一つの発酵食品である、とても面白いお茶です。発酵し続ける、生きてるお茶ですので、適切な注意をすれば長期保存可能です。
お茶を賞味する上で一般的な常識は新茶が一番美味しいですが、プーアル茶だけは時間をかけて熟成して行くために古いほど旨みが増して美味しくなり、価値があります。
茶樹の品種も特別で、原産地雲南省産の喬木大葉種を使わないと菌を加えても発酵してくれません。他の茶葉ではプーアル茶にはなりません。
プーアル茶の良いところ何ですか?プーアル茶を選ぶ理由とは?
工業と無縁の地に優れた自然環境で有機栽培されたことはポイントになります。
雲南の深い広々とした霧に包まれた、雲を見下ろす原始雨林に千年以上の野生優良原種の高木の茶樹は今もまだ生きています、原種から原住民の働きで大規模な古茶園を生まれ、古茶園(平均海抜2000m)で自由に育った茶樹の樹齢も長く、翡翠のような緑の綺麗な茶葉は肥えて肉厚、天地の精華を持ち、人間に必須の有機物も多く含まれオーガニックなお茶である。
発酵によりプーアル茶もワインのように時間を経つと美味しくなって行くので、年ごとに味が変り、味の変化を待つ楽しさは人を魅了しつつ、しかも古くなるほど価値があり、飲む以上コレクションする人もいます。
なぜプーアル茶はかび臭い、クセがあると思われるのでしょうか?
本来の伝統的なプーアル茶は癖もなく、飲みやすいお茶です。かび臭いと感じるのは製法・保存環境、今まで日本に輸入されて来たルートと関係があります。
生茶より熟茶のほうがかび臭いと感じやすいかもしれません。熟茶は高温多湿の場所で茶葉に水を与え何層も重ねて高くまで積み上げ、麹菌を加えて人工的に短時間で発酵させ仕上げたお茶です。この製茶方法は「渥堆」という、製茶仕立て頃のプーアル熟茶はこの「渥堆味」と言われ匂いが少々残るので、これはやや「クセ」を感じるかもしれません、時間が経つと「渥堆味」も揮発され、飲み慣れたら、いつのまにか気付けば「欠かせないお茶」になっているので不思議なお茶です。
★干倉プーアルと湿倉プーアル★
茶葉は吸臭・吸湿性が強いため、保存する場所の倉の匂いが付着しやすいので、特に発酵途中のプーアル茶は保存環境によりお茶の味は大きく左右されます。乾燥して風通しよい倉庫に保存したプーアル茶は「干倉プーアル」と言われ、お茶本来の味以外変な匂いは一切しません。原産地雲南省のプーアル茶はほぼ干倉プーアルになります。
一方いっそう短時間で年月を経ったようなプーアル茶になれるように発酵を加速させ、この発酵時間を短くするために湿っぽい環境、密閉された地下室の中に保管され、このような環境に保存したプーアル茶は「湿倉プーアル」と言われ、香港の倉庫はこれを当ります。そもそも香港は雲南より湿度が高いため、お茶の表面にカビが発生しやすく、カビの匂いがしてしまいます。原産地から出荷され、香港の倉庫に移った時点で、本来のプーアル茶の味は既に大きく変わりました。長い間に香港の人々はこの湿倉プーアルを飲み続け、とうとう本来のプーアル茶の味が分からなくなり、自分達が飲んでいるプーアル茶は本来のプーアル茶と思い込んでしまい、本来のプーアル茶を飲ませるとこれはプーアル茶ではないと言うようになりました。
港町香港は自由貿易地域で、中国産の色々な製品は昔から香港経由で海外へ輸出されました。湿倉プーアルは今現在も主流となって香港経由で日本に輸入され、かび臭い、クセがあるという認識は日本にも定着してしまいました。
プーアル茶のパッケージに書かれた数字の意味は?
数字はもっとも輸出用の識別番号として使われていました。
四桁の数字は1976年にプーアル茶生産者会議において決められたレシピ番号。頭の二桁数字はそのレシピが開発された西暦の年、三番目の数字は使用してるの茶葉の等級を表す、最後の数字は会議で割り振られた当時の生産者メーカーのコードになり(1は昆明茶廠、2は勐海茶廠、3は下関茶廠、4は瀾滄茶廠)
例:“7562”は「1975年に勐海茶廠が出荷した主に6級茶葉を使用して作ったお茶」という意味になります。現在も当時のまま商品名として使われています。
円盤型など固めた茶葉の中になぜ紙が埋め込まれているの?
この紙は「内飛」と言います。清の時代に一部地域に作られたプーアル茶は朝廷に献上され、偽物を防ぐ、真似されないようにこれは正規な商品であることを紙に書いて証明するために茶葉の中に埋め込み、この方法を今もそのまま使い、商品説明の役割を果しています。
プーアル茶初心者は生茶と熟茶どっちから先に飲む?
飲みやすい熟茶のほうから先に飲むのがおすすめです。慣れて物足りなくなったら、様々な個性がある生茶を飲みましょう。
生茶と熟茶どっちダイエットに効く?どのぐらいの量のお茶を飲めばよいの?
基本的にプーアル茶のダイエット効果は速効性ではありません、飲む量でもなく、飲む続けるのが一番有効です。
古茶樹、野生種など、何の意味ですか?
プーアル茶の原料となる茶樹のことです。茶樹によりプーアル茶の品質、価格、味など大きく違って来ます。一般的に三通りあります。
一つ目野生型古茶樹、昔から山に自生し、ハシゴをかけなければ茶摘みができない背の高い老茶樹、この老茶樹は自力で種から種へ周囲に植え付け、群生して規模となり、原種の母体型の古茶園は初めて誕生され、樹齢千年以上も超える茶樹もあります。その地域で一番高い場所にあり。長い間、同じ少数民族の管理の元にあり、汚染と離れ山奥に農薬や肥料を一切与えず、茶葉の出来は一番良いと言われ、野性味がある深い味わい高級なプーアル茶は人に魅了され、今はその昔ながらの野生型古茶樹が減少しつつ、採れる量が少ないために高値で取引され、品種を偽って偽物も多く出回ってしまっています。
二つ目栽培型古茶樹、原種の母体から原住民の働きで栽培され、昔は集落のあった場所などに残っている茶樹です。戦争や火事などによって、集落はなくなり、茶園にある茶樹だけ残され、長年手付かずの自然な状態にのびのびと育っており、50年以上の樹齢があるならよい茶葉が採れ、それなりの値段で売買されています。
三つ目が茶葉の需要が増えてから作られた新しい茶畑、台地茶(だいちちゃ)と呼びます。より安定した品質で大量に生産できるように品種改良され、求めやすい手頃な値段で、プーアル茶作りの主役となっているのが現状です。
美味しく飲む方法は?
洗茶(茶葉にさっと熱湯をかけて、2秒ぐらいでお湯を捨てる)をして、95℃~100℃の沸きたての熱湯でお茶を飲む。茶葉の量の目安として100ccに付き1gになります。平均的に1杯は5g(大匙1杯)、飲む人数や茶器の大きさにより3~7gが適量です。濃さなど個人の好みで調整しましょう
プーアル茶は抽出されやすいので、何分も蒸らす必要がありません。生茶も熟茶も1~2煎目の時はさっと煎じるのがコツです。もし1~2煎目抽出時間を長いと渋みが気になりますが、3煎目以降から茶葉本来の味わいが出てきます。熟茶の場合、濃すぎたら湯を足してもかまいません。
急須で飲む場合はお互いの香りが移らないようにできるだけ生茶用と熟茶用を分けて使いましょう。
固めたプーアル茶をどうやって飲む?
千枚通しを使って崩してから飲みます。柔らかそうな部分に刺し込み、針先を当てて外側から内側に向けて茶葉を表面から剥がす様な角度で上下に動かして少しずつ崩して行きます。固めプーアル茶は味を安定させるために等級が違う茶葉をブレンドして作り上げたので、崩した茶葉は混ぜてから保管しましょう。
なぜ円盤など固めた形で作られた?どうやって整形した?
大昔、雲南省で作られたお茶は馬の背に乗せられ都や周辺地域へ運ばれていました。本来のバラバラの状態の茶葉は馬の背で揺すられてこすれ合わされて、物凄く崩れてしまいます。運送はとても大変で不便。何かよい方法はないでしょうか?容易に運べ崩れを防ぐためにいつの頃からかお茶は固められるようになり、今日に至ります、今現在でも固形のままで流通しています。
円盤型の場合、円筒状の袋に茶葉をつめられ、直径 2cmほどの穴があいてる作業台(そこから蒸気が出ています)の上に茶葉の入った袋をのせ、1分程度蒸して茶葉を柔らかくさせ、袋の口の部分を捻って絞っていきます、絞られて余った布まとめて下にして、重しをのせ、その上に立ってきれいな円盤になるよう形を整えます。
プーアル茶を選ぶ方法?保管方法?
熟茶なら古き良き老舗メーカー或いは大手メーカーの商品を選ぶのが確実。なぜなら熟茶造りはそれなり設備と、茶葉のブレンドなどの技術力も必要です。茶葉のブレンドは各メーカー独自の比率があり、企業秘密となっています。
熟茶は3~5年物であれば、それほど違和感なく飲むことが出来ます。まろやかさと甘みが熟茶の特徴です。
生茶なら小さいメーカーも面白いです。特に茶葉の原料になる古茶樹にこだわって個性的なプーアル茶作りしているメーカーが多いので、視野に入れても良いです。生産されて1~3年くらいの生茶を買って保存するのがおすすめ。後は時間と共に熟成された味を楽しむのも生茶ならではの味わい方です。
直射日光の当たらない
風通しの良く涼しい、やや暗い乾燥したところ
他の臭いが移らないところ
プーアル茶は崩して保管すると熟成は早く進むようになります。崩した茶葉は通気性がある紫砂製茶缶、素焼き陶器などに保管しましょう。特に注意してもらいたいのは湿度の高い梅雨時ですが、時々チェックして必要なら透明のフィルムに包んで、穴を開けて保護処置を取ってから保管すると良いでしょう。